「……」
「……」
二人して玄関で黙り込み、気まずい雰囲気の空気が流れる。
どうしよう、俺、相当最低なことしたぞ。セクハラとかで訴えられても文句言えないぞ。
とりあえず詫びよう。お詫びにチョコでも…………そんなもん用意してねぇよ。どうしよう。
『キスして』
思い出される奏の言葉。
待つんだ俺。何故今奏の言葉を思い出したんだ。キスしたいのか? そうかそうか。そんなことしたら本気でセクハラとして訴えられるぞ。文句言えねぇぞ。
「…じゃ、行ってきます」
奏がおずおずと扉に手をかける。
まずい、今学校に行かれたら俺は何もできないまま終わってしまう気がする。
よし。もうセクハラとして訴えられてもいいや。

