「おっじゃましまーす」
母親と入れ違いに奏がやってくる。
手にはデカい荷物を携えている。
「いらっしゃい」
俺は奏を出迎えて、とりあえずリビングに通した。
冷えたお茶をテーブルにだす。
「で、私はどこに泊まればいーのー?」
奏は茶を片手に俺に訊いてきた。
「俺の部屋」
ガシャン
奏の手から茶の入ったコップが零れ落ちる。
布巾布巾…いや、雑巾か?
俺は固まる奏を置いて雑巾をとりに行く。
「……まじ?」
「マジ。大マジ」
奏は信じられないのか俺に何度も確認してきた。
出来ることなら俺も母親の部屋とかに泊まらせたかったよ。

