「私一人で平気だから!! 心配しなくても大丈夫だし」
奏は立ち上がって胸を張る。
大丈夫…?
「警戒心がない上に、母親がいないときは俺の家に毎日のように夕飯を食べに来ていたやつが?」
「…」
「泊まっていいよ。別の部屋で寝れば何とかなるし…」
俺が言った瞬間、奏の顔がパアッと明るくなる。
俺、それでも無理そうだったらどうしよ…。
「ホント!? 約束だよ!?よし、じゃぁお泊りの準備!!」
「…」
ぅわぁ、たのしそー。いいなー。
っていうか、俺も帰りたいんだけど…。
「奏―。なんかでかめの服とかない? 俺も帰りたいんだけど…」
「………………おかーーーーさーーーん!!!!! 翔真の服は―――!?」
『部屋の前よー』
奏が部屋の外に出て、一瞬で戻ってくる。
「はい。ごめんね」
「いえいえ。じゃ、またあとで」
俺は服を着て部屋から出る。

