「私も、ごめんなさい‥」 思い返してみれば、私も気持ちを伝えたことなんてなかった。 裕也に拒絶されたりうざいと思われたらって怖かったから。 裕也は伝えてくれたのに。 「さっき聞けたから、いい」 低く甘い声で耳元で囁かれてドキドキと胸が暴れだす。 裕也がこんなに甘い瞳で、甘い声でしゃべるなんて知らなかった。 いつも感情の読めない淡々とした冷たい瞳と低い声だったから。