沙英が生まれてすぐ、

僕は出世した。

と、いっても主任職にあがっただけだ。

慕っていた先輩が移動になったからだ。


嬉しい気持ちと複雑な気持ちを抱えている僕に、同期の拓也が

「久しぶりに櫻井と飲みにいかないか?」

「そうだな。英里と沙英は実家かえっていないし。」

「早速さそってくるよ。」