「あっ!!!」 アキが両手をポンと叩いた。 「なに???」 「い~事思い付いたっ!!! 氷室先生にやってもらおうよっ!!」 「はぁぁ?!」 「氷室先生、4月に来たばかりだし! まだ何も受け持ってない可能性だってあるじゃん」 「それは……そうだけど」 「それに、氷室先生が顧問なら新入部員も入るよっ!!」 気乗りしていないあたしをよそに、まるで素晴らしい名案を思い付いたかのように、アキは会話を進める。 「さっそく職員室に行かなきゃねっ!」 アキはあたしの手を取る。