「…先生?」 「帰る前に顔、洗えよ?」 そう言われてようやくハッと我に返った私は、鞄から鏡を取り出して勢いよく覗きこんだ。 「げっ!!!!」 フられたショックで、バッチリ化粧をして泣いてた事なんか忘れてた! 目の回りも涙の通った筋さえ黒い。 ファンデも剥げて、もう最悪。 慌てて水飲み場に駆け込むと、冷たい水で顔をこすった。