認められない。
認められるわけがない。
フジオミの言葉が真実なら、自分達は――自分がこれまでしてきたことは。
「じゃあ、私達の意味は!? 今、私達のしていることは、生きていることは無駄なことなの!? 意味がないの!?
滅びが初めから決められていることなら、どうしてここにいるの、どうして生まれたの――意味もないのに、どうして生きているのよ!!」
フジオミは強く、シイナを抱きしめた。
シイナは今、子供のように泣きじゃくっている。
そんな彼女が、フジオミには愛しかった。
だから、強く強く抱きしめた。
逃れようとするシイナを決して逃がさないように。
「意味がないのなら、生きられない。
私には何も残せない。たった一人で、消えていくだけなのよ。
マナは違う。あの子は私ができなかった夢を継げる。未来を残せる。それなのに……」
「マナも苦しんだんだ。本当だ。義務と愛情のどちらも選べずに、彼女は泣いていたよ。ユウを愛するのと同じくらい、彼女は君を愛していたから。
マナは確かに、僕等の希望だった。
だが、それも決して永遠に続くことはないだろう。
命ある者がいつか死を迎えるように、人類にも終わりが必ずある。
僕等は最後のあがきを繰り返しているんだ。死を恐れる老人のように――」