「もしかして、ユウ、妬いてるの?」
「違っ――」
視線が合った瞬間、ユウはまた言いかけた言葉を飲み込んだ。
「ユウ?」
「――そう、かもしれない。わからない。
ただ、あんたとあいつが一緒にいるのを見るのは、いやなんだ」
ユウの腕が伸び、マナの二の腕をきつく掴んだ。
「マナはあいつがいいのか。あそこへ帰るのか。あいつの子供を産むために!?」
触れられた部分から、伝わってくる感情。
狂おしいほどの激しい想い。
心臓が大きく鼓動を響かせるのがわかった。
だが、それは自分のものなのか、ユウのものなのかはわからなかった。
ただ、確信した。
自分とユウの想いは、同じものなのだと。
「――フジオミには、博士がいるわ。フジオミは、博士が好きなんだもの。あたしには、ユウがいるわ。あたしはユウが好きよ。ユウはあたしのこと好き?」
ユウは大きく首を振る。
「――好きだよ、好きだ。マナが一番。これ以上の気持ちなんて、どこにもない」
ぶつけるように、告げられる言葉。
それが心を熱くさせる。
「じゃあ、いいわ。あたしはずっとユウといるの」