私は別れたくない。

なにがあろうとも

瑛とは別れたくない。


「ごめん、お母さん。私、瑛のこと好きなの。いきなり兄妹とかそんなこと言われてもわかんないの」


ごめんね、お母さん。

今はこの言葉しか出ない。

別れたくないって思いが

強すぎで

これ以外思い浮かばないの。


「そう、けど後悔するわ。明日ぐらいに決めておきなさい」


そのままお母さんは下へ降りていった。

真希はそのまま泣きじゃくる。

泣いても泣いても泣ききれない。


――コンコン


誰・・・?


「姉ちゃん。どうしたの?お母さんとなんか話していたけど」


輝・・・。

もしかして、弟が輝って名前は

お兄さんの瑛を忘れたくない思いでつけたの???


「輝・・・入って」

「う、うん・・・」


ゆっくりドアが開いて輝が入ってきた。


「姉ちゃんなんで泣いてんだ??顔がひどいよ!!」

「ん?あぁ、気にしないで」

「な、なんか調子狂う・・・」

「ふふ・・・」

「何があったんだ??相談に乗るし」

「まだ輝には早い」

「なんで!!」

「だってまだ中学2年じゃん?」

「もう大人だ!!」

「ぜーんぜん♪」