「瑛!死なないで!」


何回も瑛の名前を呼ぶ。


「瑛!!まだ死んじゃダメだよ!!?だって、まだ手作りケーキ食べたいって言ったでしょ?あのときは、瑛眠っていたから食べられなかったけど、今日は瑛の誕生日なんだよ!!?ケーキ作ってきてあげるから死なないで!!結婚式だってあげるんでしょ??望と亮呼んで、結婚式するんでしょ!!?だったら生きてよ!!生き延びて!!」


さっきの嬉し涙とは別の涙が出てきた。

あんなに私喜んだのに

今度はこんな思いをするなんて。


「真希!」


後から二人とも駆けつけてきた。


「のぞ・・・む・・・」

「真希、出よ?」

「やだ!瑛を見守るの!!」

「真希!」

「瑛は、一人じゃ寂しいの!!私は瑛から離れないって約束したんだから!!」

「でも、今は迷惑だよ。あとでまた会おう??」

「迷惑じゃない!!瑛から離れない!」

「望、俺がやる」


そう言って亮は真希を無理矢理引っ張り出した。


「やだ!やだやだ!!離してよ亮!!」


いくら亮に言っても無駄だった。


「離してよ亮!!私は瑛から離れないの!!離して!!」


今の真希は完全におかしくなっている。

だから無理矢理でも連れて行かないときっと無理だ。


「瑛ーーーーーーーーー!!!」


その声は静かに消えていった。