「瑛、お花持って来たよ」


ベッドに横たわっている瑛に話しかける。

いまだに返事は一切返ってこない。

けど、それも気にしない。


「ここに置いておくから」


瑛の隣の机に花瓶を置いた。

キレイですごく匂いがいい。


「もうすぐクリスマスだね。ケーキ、ちゃんと作ってくるからね」


深い眠りについたようにやっぱり返事はない。


「プレゼントも・・・ちゃんと買ってくるからね・・・」


ポタポタと涙が落ちる。

全然起きない瑛が悲しいくて、もう一緒に喋れないとかなるなんてないよね??

いつだって一緒だったんだから。

いまさら、瑛が先に逝っちゃうなんてないよね?

ね、瑛・・・。

だから早く・・・目を覚めて・・・。

瑛の頭を優しくなでる。

まだこんなにも暖かいのに、死んじゃうなんてないよね?


「目をあけてよ・・・瑛」


瑛の顔にポタポタとたくさんの涙が出る。

もう、離れるなんて嫌だ・・・。