「真希さん」

「警部さん」

「真希さんが番号を覚えてたので、犯人捕まりました」

「それで刑は!!?もちろん重い刑ですよね!!!?」

「まだ彼は死と認められていないので、そこまで重い刑にはならない」

「そんな、嘘…」


真希はその場に倒れ込んだ。


「あと、お母さん。先生が呼んでました」

「あ、はい。わかりました」


お母さんはそう言われて部屋から出た。

望たちも真希と瑛だけにして部屋から出た。

気を使ってくれたのだ。



「瑛、早く目を覚ましてよ。瑛ともっといっぱい話したい」


意識がない瑛に話続ける。


「クリスマスだって、もうすぐなんだよ?ケーキだって今度は真希の手作りだよ?起きないと食べれないよ?私が全部食べちゃうよ??」


いつもなら、“そんなに食ったら豚になるぞ”とかでからかってくれるのに。

今は喋ることもできない。

目を覚ましてよ…。

私はどうなってもいいから…瑛だけは……。

神様、私の最後のわがまま…聞いてください。

必死に願って願って、願うことしかない。

私、瑛がおきるまでずっと、傍にいるよ。

ずっと、ずっと…。