―プルルルルルー―


「もしもし？真希？何か用事？？」

「あの、ごめんね。結婚式、急に帰って･･･」

「あぁ、ううん。気にしてないよ！だって瑛くんと会ったんだもんね？」

「え！！何で知ってるの！！？」

「亮が言ってたから！だから真希がいなくなるのもわかってたし！」

「そっかぁ。よかった」

「で、そっちはどうなの？？」


付き合うことになりました！！

なんて、言えるかな。

だって私たち兄妹だって望知ってるよ。

引いちゃったら･･･どうしよう。

絶対、もう友達として見てくれないかも･･･。

でも、私はどっちをとる？

友達も大事だけど、瑛の方がもっと･･･。


「あの･･･ね、付き合うことになったんだ」


軽蔑されてもいい。

白い目で見られてもいい。

その覚悟のうえ、望に話した。


「ホントに！！！？？よかったよ！またより戻せて！あたしも嬉しいよ」


意外な返事だった。


「ぇ･･･。軽蔑しないの？？」


兄妹と愛し合うなんておかしいって思わないの？？


「なんで軽蔑するの？あたし、いつでも真希の見方だし。亮も見方だよ！？」

「･･････」

「どうしたの？真希？」

「･･･ありがと･･･望」


嬉しいよ、嬉しいよ。

ポタポタと涙が零れ落ちる。


「へ？何々？あたしが軽蔑するってホントに思ったの？」

「･･･うん」

「そんなわけないじゃん！真希はたった一人の友達なんだよ？」

「うん･･･うん。ありがと、ありがと･･･望」