「ねぇ、望」

「ん?何??」


望はつねられたほっぺをさすりながら聞いている。


「その友達ってさ、瑛って言う人??」

「て、瑛ぅ!!?」

「う、うん」

「違う違う!あたしの友達に瑛って名前の人はいないよ!!」

「そ、そうなんだ」


な、なんだ。違うんだ。

て、ことはホントに間違い電話か。


「てゆか、マジごめんね!!勝手に教えちゃって!!」


望は手をそえてすごく謝っている。

その姿に免じて、


「ううん、もういいよ!てゆかその瑛って人以外誰も来なかったし」

「わぁあ!ありがとう!!今度何かおごるねぇ!!」

「やった!」


――キーンコーン――


チャイムが鳴った


「あぁあ!!早く教室行こ!!授業始まっちゃうよぉ!!」

「あ、待って!!」


真希と望は急いで学校の中へと入って行った。