バトルは3本目に突入した。第1セクションを過ぎ、第2セクションに入った。晴久はあることに気づいた、晴久「やるな、アクセルの開度を微調整しながら、オレを牽制してやがる、85から90%の間を行き来しながら車間を取りながら飛び出すタイミングをうかがっているのか?、こんなアクセルワークが出来る奴が服部塾にいたかよ、オレが思っていた以上に三橋はうまい、今のオレでも、こんな芸当は出来ない」三橋「特訓の成果が出てる、速く走る為の練習じゃないのに、なるほどなそういうことかよ親父」桐山「最初にタイヤがきつくなるのはスイフトターボの方ですな」鮫島「晴久のスイフトターボが車重は1400に対し、鉄矢のハチロクターボが1080、その差は320kg、一番はやはり、駆動方式の違いだな、FRは走らせるのは後輪の仕事だけど、FFは加速するのも曲がるのも前輪になっている、ただでさえ、ダウンヒルでは嫌でもフロントタイヤに負荷がかかる、長期戦になるほど、晴久が苦しくなる、晴久はおそらく、鉄矢相手にガチンコのスプリント勝負で勝つつもりが、失敗した、晴久の大きな誤算だったはず」晴久「だがな、結果は変わらない」晴久が短い直線でハチロクターボを抜きに行くが失敗、晴久「無理だ、ブレーキングで前に出られない、まだだ、次で行く」、次の直線で晴久が再び抜きに行くが失敗、晴久「ホントに19の走りかよ、でもな、服部塾をなめてもらったら困るな」