バトルは3本目に突入した。先行はハチロクターボ、後ろはRX7FC3S、晴久「負けるなよ渉、19の若造にレーシングドライバーの速さを見せつけたれ」渉「こっちは390馬力なんだ、ぶち抜いてやるぜ」渉は短い直線で抜きに掛かるが、ブレーキングで負け、なかなか抜けない、渉「バカな、プロのオレがブレーキングで負けてるなんて」晴久「落ち着け、渉、車重が300もあれば、相手が素人ならともかく、玄人ならたとえプロでも厳しい。次の4本目で先行した時にパワーの差で振り切ればいい、今はひたすら耐えろ、焦って、ドライビングを乱せば、簡単に振りきられるぞ」三橋「速い、やっぱりプロはすげぇ、その上にいる。佐藤さんには赤城で負けてるし、パワーで負けたってみんな言うけど、そんなんは理由じゃない」第2セクションに突入した。服部「このバトル、プロとして、どう見ますか?」鮫島「そうだな、第4セクションのラストのコーナーで勝負が決まりそうですな、スバリ、この勝負、リアタイヤの温存のレベルが、4セクの当たりではっきりしますね、まぁ4本目に持ち込めば、渉はパワーの差で一気にスパートを掛けていくでしょうから」渉「クソ、リアタイヤが厳しくなってきやがった、この3本目で抜くしかない」渉は短いストレートで追い越しを掛けるが、失敗、渉「無理だ、抜けねぇ」三橋「スパートを掛けてる、とにかく、行けるとこまで行くしかない」第4セクションに突入した。晴久「三橋ゾーンを知っているか桐山?」桐山「え」晴久「プロでも曲がれないと判断したコーナーを三橋はクリアできてしまう」桐山「待てよ、そんなことあり得ないだろ」晴久「普通はそうだ、だが三橋が走るとき、ミラクルが起きる」桐山「つまり、リアタイヤの温存で勝負が決まるということなのか?」晴久「そういうことだ」桐山「技術の勝負にアマチュアがプロに勝てるわけがないぜ」晴久「さぁどうかな、渉はまだ若い」、渉「あと少しだ、4本目で決めてやる」第4セクション最後の低速コーナーが迫る、三橋「最後のコーナー、オーバースピードでの突っ込み、行くしかない」渉「上等だ、プロの面子に掛けて、受けてたつ」ハチロクターボがコーナーに突っ込み、抜けた、渉「三橋が行けるなら、俺にだって、行けるんだょ」、しかしRX7がスピンし止まった、渉「なバカな、オレが負けるなんて」晴久たちに連絡が入った。服部「渉が負けた、最後のコーナーでスピンしたそうだ、接触はなかったそうだな」鮫島「‥‥」藤原「とうとう、服部塾のボス佐藤の出番だな」晴久「やるな」渉「すまない!晴久、負けたよ」晴久「気にするな、俺に任せろ、オレが敵を打ってやる」三橋「オレ、プロに勝ったんだ」ギャラリー「中村渉が負けたってよ、遂に佐藤が出てくるそうだ、こりゃあヤバイことになるぜ」ギャラリー「オレ、夜勤休んで見に行こ」