翌日、服部塾は電話で晴久にバトルの再戦を申し込んだ、晴久は対戦相手の事を聞かずに再戦を引き受けた。晴久「対戦相手何ぞ知らなくったって、関係ない、対戦時に分かるから」、夕方、酒井「晴久、お前に服部塾から再戦の申し込みがあったろ」晴久「はい、だいたい予想してましたよ、オレに2敗して引き下がる連中じゃないですからね」酒井「相手知らずに引き受けたのか?」晴久「はい、ただ今度の相手は何か、2人とは違う。そんな気がする」酒井「晴久、その再戦申し込み、断ったほうがいいぞ」晴久「は?」酒井「再戦の相手はプロのレーシングドライバーだ」晴久「う!!」晴久の顔色が変わった。篠原「プロのレーサー、げぇー」篠原「止めとけよ」晴久「やりますよ、オレ、オレは自分のために走るんです、プロ相手にどれだけ通用するか試したい」酒井「正直いって厳しいぞ」晴久「オレ、逃げるの嫌だから、相手が真剣になってる以上、オレは全力を尽くす、マウンドでも逃げたことないんだ、逃げたくない」酒井「分かったよ、頑固だからな」、場所は晴久が八方ヶ原に指定した。バトルは今週の土曜夜10時、服部塾本部、桐山「なめてんすかねぇ、それとも何も知らない馬鹿か、八方ヶ原って鮫島さんの地元でしかも俺たちのホームコースだし、鮫島さん楽勝すっね」鮫島「さぁな、やってみないと分からんが、オレでも手こずるのは分かるな」桐山「まさか」鮫島「百聞は一見にしかずだ、桐山、何故お前が負けたのか?今度のバトルで勉強しろよ」桐山「はい」、バトル当日、晴久は学校から帰宅すると、準備を整え、出発した。夜9時前、中村兄弟が八方ヶ原に到着した。渉「今日のバトル、奇跡が起きるぜ、プロのレーサーが走るんだからな、しかも相手はシルエィティ、どうなるんだ」健次「ふプロの走りを、しっかりギャラリーさせてもらう」鮫島達は9時半前に到着した。桐山「ヤツはまだのようですね」、続いて篠原、池上、酒井も到着、篠原「ギャラリーの数、すげぇな」ギャラリー「今日のバトル、プロの鮫島さんが走るんだってよ、どんな走りするんだ」ギャラリー「超見たいー」10時前、ようやく晴久が到着した。ギャラリー「来たー、栃木最速のシルエィティ」ギャラリー「服部塾の2人をぶっちぎったんだってよ」ギャラリー「桐山もあっけなく負けた、相当だぜ」、服部「来た」晴久が鮫島と最初に握手をした、晴久「何だ、これ、ヤバい」鮫島「ななるほど、本気出さないと負けるな」、2台が並ぶ、同時スタートし先に帰ってきたほうが勝ち、2台が並ぶ、服部塾長がカウントを取る、服部「5、4、3、2、1、GO」2台が急発進、シルエィティが前に出る、篠原「やったー、アタマとったー」渉「シルエィティが先行したな」健次「最初のスタートは馬力の差だろう、あのシルエィティ、最初のスタートダッシュを見る限り400馬力は出てるな、対しシビックのEK9はよくて200馬力ほどだな」渉「400馬力」桐山「先行されちゃいましたね」服部「まぁな、所詮はパワーの差だ、広幸なら第2セクションからいくらでも行ける」ギャラリー「はえー、何馬力出てるんだ、あのシルエィティ」、晴久「スタートダッシュで先行したからにはオレの車の戦闘力はバレバレだ、このまま逃げ切るしかない、抜かれたらプロ相手にノーチャンスだ」鮫島「なるほど、400は出てるな、それだけのパワーのクルマをコントロールしている、アマチュアにしてはなかなかだ、桐山が負けたのも納得できる、だがオレを負かすほどではない、スネークヘアピンで行くか」EK9はシルエィティにぴったりくっついている、晴久「無理だ、倍以上パワーの差が有るんだ、なのに引き離せない、技術等においてレベルが違う」、鮫島「見通しが悪く、狭かった道路が、急に広くなる、追い越し可能な第2セクション、見た目はイージーだが、路面は悪いな、400オーバーの180で、例えチューンしたサスペンションだが、基本は変わらない、どこまでアクセル踏んでいけるかな、まぁ、並みの走り屋なら、ここで、スピンしてるだろうがな」ギャラリー「シルエィティが先行してるって、プロ相手に」、鮫島「こんな素人相手のバトルに何の意味があるんだ、わからねぇ」