8月20日、全国大会の準決勝第1試合は八王子リトル(西東京)対東大阪リトル(大阪)の試合、第2試合は群馬リトル(群馬)対宜野湾リトル(沖縄)の試合となった、先攻が八王子、後攻が東大阪、1回表、晴久や小谷、田尻、中谷の連続ヒットで2点を先制した、晴久「行ける」池田「いいぞ、佐藤」晴久「うん」晴久は1回裏を三者凡退に抑える、晴久の妹が試合を見に来ていた、妹 宮田美帆「お兄ちゃん」、2回の表は打線が繋がらず、ランナー残塁、2回の裏、東大阪リトルの監督、讃岐文保監督「なかなかやるな、八王子は、さすが去年、準優勝しただけのことはある」、北沢昌也「任せて、下さい」江田が打席へ、江田は初球を叩きセンター前ヒット、池田「初球か?」北沢が打席へ、晴久「せっかく2点、みんなで取ったんだ」池田「1球外してみるか」晴久「うん」、1球目を外し、北沢「大抵は打ちにくい、インコースをついてくる、腕を引っ込めて思いっきり、器用にフルスイングかませば」第2球目は、インコースの高め、北沢は打ち返し、池田「な」晴久「え、ぁ」、北沢「ライトスタンドへまっしぐらさ」、ボールはライトスタンドに飛び込み、同点ホームラン、(2−2)、晴久「そんな、あっという間に同点」、池田「気にするな、佐藤」晴久「うん」、福澤正宗「次はオレの番だな」、福澤が打席へ、福澤「初球はおそらく外して来るだろう、次はカウントを稼ぐのに、一番いいのは、インコース高めだったが、変えてくるか」池田「さっきはインコース高めを打たれたけど、コイツにはそれで十分だ、そこまでのバッティング技術はない」1球目を外し、池田「さっきと同じ、インコース高め一杯」晴久「うん」、2球目はインコース高め一杯、福澤「そうくると思ったぜ」、福澤が打ち返し、晴久「え、レフトを」池田「まさか」、打球は仮説フェンスを越え、レフト側のフェンスを直撃、逆転ホームラン、(2−3)、、美帆「お兄ちゃん、打たれてる、全国ってすごい」、池田「逆転された、裏をかいたつもりが」晴久「やられた、すごい」山下監督「クソ、まだノーアウトだしな」讃岐監督「まだノーアウト、行ける」池田「大丈夫か?2本連続でホームラン打たれて」晴久「ごめん、打たれちゃいけないのに、逆転されてしまった」池田「大丈夫、取り返してやるさ」、晴久は次の打者に内野安打を打たれる、池田「クソ、まずいか?」晴久「大丈夫だよ」打席には、多川光弘、多川「もう1点取って、長打で、うまくいけば1点入るんだ」、晴久は多川を空振り三振に打ち取る、美帆「お兄ちゃん、三振取った」多川「くそ、打てねぇ」池田「よし、球がキレてる」晴久「まだ、終わってない」、大谷継夫「立ち直ったみたいだが、ジエンドだ、オレが楽にしてやるぜ」、池田「ど真ん中だ」晴久「え打たれちゃうよ」池田「オレを信じろ、全力で投げろ」大谷は初球を空振り、118kmと表示、大谷「おぉ5年生にしては、速いな」、池田「次もど真ん中だ」晴久「マジで」、2球目、大谷「また、ど真ん中、なめんな、ホームランしてやるぜぇ」、大谷はフルスイングをかます、しかし、ボールを完全に捉えきれず、詰まらされて、大谷「なしまっ」池田「ショート」、田尻が取って、セカンド、ファーストへ送球、ダブルプレー、池田「よし」晴久「ナイス、田尻先輩」田尻「任せろ、佐藤」北沢「うぅ、ダブルプレーか、ついてないな」讃岐監督「違うだろ」北沢「え」讃岐監督「スコアボードを見てみろ」スコアボードには120kmと表示されていた。北沢「な120kmだと」讃岐監督「大谷はおそらくバットに当てるだけで精一杯なはず」大谷「120kmで出てますけど、手元で異常に伸びるし、感覚的には125以上は出ていたと思います」讃岐監督「いや、芯を打ったところでシングルどまりだろうな」北沢「オレや福澤が打った時は、そこまで感じなかったな」讃岐監督「そりゃあそうだろ、キャッチャーのリードが9分割制球でコースに決めているからな、北沢と福澤は自分が読んだ通りの球が来て、打った」福澤「確かに、オレ、捕手の裏、かきましたよ」、八王子ベンチ、晴久「顔上げられない」池田「佐藤、顔上げられないんだ」池田「さっきのホームランはオレの配球ミスだ、完全に読まれてた、でも打たれるのはオレじゃねぇ、連続ホームラン浴びて一番痛いのは佐藤だよな」池田「ごめん、相手に読まれてた、お前は悪くないんだ、顔上げろよ」晴久が顔を上げる、晴久「うん」晴久「ちょっと、アンダー着替えてくる、ロッカーにカバンしまってあるから」山下監督「あぁ」池田「ん何か?」池田「アイツ、暗ぃ」、池田が見に行くと、晴久は泣いていた、晴久「僕のせいで負ける」晴久「なんで勝ちたい、みんな決勝で群馬とやりたいはずなのに、それを僕がダメにしてしまんだ」晴久「池田君は怒ってなかったけど、本当は、みんなカンカンだろうな」池田「佐藤」晴久「池田君」池田「誰も怒ってねぇよ」晴久「ウソだぁ」、するとメンバーが来て、中谷「怒るわけないじゃん、そりゃあ群馬とやりたいけど、そこまで行けないのは、俺たちが弱いから」小谷「頑張ってるよ、佐藤は」泉「ドンマイ、相手がベスト2相当なら文句はないよ、佐藤が打たれるなら誰も文句言わないよ」晴久「泉くん」田尻「後輩がここまでやってくれているのに、任せな佐藤、逆転して、群馬とタイマン勝負だからな」泉「佐藤は実力あるし優しい、オレは好きだよ」晴久「泉くん」池田「好きとかはスケベだろ」泉「すぐ怒る池田はちょっと」池田「それはちょっと、どういうつもりなんだ」泉「いや、冗談」、その時、美帆「お兄ちゃん」晴久「あ」池田「え」泉「あぁ」田尻「ん」晴久「まさか、美帆?」美帆「うん、私よ、お兄ちゃん」泉「佐藤の妹」池田「そういえば、佐藤に兄弟いるか聞いてなかったな」晴久「どうしてここに?」田尻「佐藤の妹」小谷「何年生」美帆「4年生よ、私」