8月2日、全国大会、大阪ドーム、晴久「ついにこの日がやってきたんだ、僕が投げるんだ」、池田の父親も来ていた、末彦「よぉ」晴久「はい」末彦は晴久の胸の手術痕の上部を見て、末彦「君が佐藤君」晴久「はい」末彦「胸の傷口見えてたよ」晴久「うん、普通のシャツだと少し見えてしまうんだ」晴久「でも平気だよ」末彦「ほぉ、タフやな、うちの祐輔、性格悪いでしょ、すぐ怒るし」晴久「いや、そんなこと、な、ないよ」晴久「僕、時々、怒られて泣くときあるけどいい人だよ」末彦「がんばれよ、先発、祐輔はああ見えて、いまいちだから、佐藤くんが、支えてくれな」晴久「うん」、晴久はユニフォームに着替える、中谷「佐藤、今日は青だな、パンツ」晴久「中谷君はいつからトランクス履いてる?」中谷「1年からだな、佐藤は?」晴久「僕は2年からだよ」中谷「青、似合ってんじゃん、エース、全国の初戦、勝とうな」晴久「僕勝つよ」中谷「よし」30分後、互いに並んで挨拶、先攻が八王子、後攻が宜野湾、、先頭打者は百瀬、百瀬はレフトフライ、田尻はセンターフライ、晴久に打席が、相手捕手は、西田「コイツか?町田戦でホームランにファインプレー」、相手投手の針生健太郎「東京大会と全国大会ではレベルが違うんだよ」晴久は針生の初球のフォークをレフトスタンドへ運んだ、西田「ウソぉ」針生「俺のフォークを、どうなってんだ、いや切り替えろ、八王子は伊藤だ、東京大会で7点取られている、簡単に勝てる」、池田は空振り三振、池田「クソ、佐藤はこんなもん打ったのかよ、余計ムカついてきた」、宜野湾の攻撃、池田「緊張してるか佐藤?」晴久「いや」晴久がマウンドへ、朝山監督「さっき、ホームラン打った9番だな」吉田武末「誰だ?あのピッチャー、伊藤じゃないのか?」宮崎弘太郎「町田戦でファインプレーしたサードじゃねぇか?、小さいわりにガタイいいな」晴久「初めてのマウンド、ドキドキしてきた」宮崎「噂ではまっすぐだけらしいが」晴久「これが、全国」宮崎に第1球目、インコースの低め、ストライク、宮崎「速い」朝山監督「速いな、今の低めギリギリだな、マグレか?」2球目、アウトコースの高め、宮崎「外れてる」、ストライク、宮崎「何」朝山監督「まさか」宮崎「マグレだろ、あの速さで」3球目、インコース真ん中、宮崎「どうだ、速すぎてわかんねぇ」、宮崎、見逃し三振、宮崎「マグレじゃない」100kmと表示された、池田「あの厳しいコースで100kmかよ、練習では96kmが限界だった、でも最初の打者は」晴久「見逃しの三振」宮崎「あのコントロールで、100km、何もんなんだ」朝山監督「ふ、必然だな、あの球速で決められたら打てんぞ」、斎藤秀夫「変化球ないのか?全国大会で通用するはずないさ」打者は斎藤、初球は空振り、斎藤「クソ」、105kmと表示、斎藤「105km、いや110km以上出てるんじゃあ」2球目も空振り、斎藤「速すぎて打てない」3球目、空振り三振、斎藤「どうなってんだ」朝山監督「んー、やるな」、羽田信成「まっすぐだけなら」、羽田は初球を打った、しかしファーストゴロ、羽田「クソ、詰まらされた」、2回表、八王子は無得点、2回裏、宜野湾の4番、久保山嘉弘を迎える、池田「コイツはホームランバッターだな、くさいとこつけばいい」晴久「うん」久保山「キャッチャーのリードは、初球はインコースの高めから行き」初球はインコースの高め、ストライク、久保山「なるほど、次は真ん中高めだ」2球目は真ん中高めにきた、久保山「きた待ってたぜ」フルスイング、打球は伸びる、池田「あ」晴久「あ!まさか」、打球はスコアボードを直撃、同点ホームラン(1−1)、晴久「ホームラン、そんな」晴久は座り込み、晴久「すごい、あの飛距離」池田「まずい、佐藤」池田が駆け寄る、池田「大丈夫か落ち着け」晴久「うん!僕、大丈夫だよ」池田「ホームラン打たれてショック受けてるのは分かるけど、気をとりなおそう」晴久「あれだけ軽く打たれたら、気持ちいいな」池田「Mか?」晴久「行けます」、晴久は次の打者を空振り三振、残り2人はセンターフライとセカンドゴロ、