7月、県大会が始まった、初戦の相手は府中リトル、先発は伊藤、捕手は池田、ファーストは斎藤、ショートは晴久、セカンドは小谷、サードは中谷、レフトは泉、ライトは田所、センターは田尻、八王子リトルは5回までに晴久のスリーランホームランを含め10点を奪った、伊藤は3失点、6回裏、痛烈な当たりを晴久がファインプレーで阻止し、2回戦進出、府中リトル、友澤監督「あのショート、高校生でも難しいキャッチにあの強肩、うまいな、それに3打席、ツーヒットに1本塁打、4番の中谷より打つな」試合終了後、伊藤「ありがとな、晴久」晴久「うん」伊藤「かっこよかったぜ」晴久「ありがと」、中谷「晴久、胸の縫ったあと、傷口、かっこいいな」晴久「いや、まぁ」田所「手術の時、どうやった、気持ち」晴久「怖くて、嫌がったけど全身麻酔をしたら、寝てしまって、気が付いたら終ってた」小谷「泣いたかな」晴久「当たり前だよ、手術の後、泣きすぎて疲れて傷口の痛みが強かったけどよく寝れたよ」晴久「でも胸の傷口を見ると一番悲しかった、夢であってほしいと毎日思ってた」池田「今はどう?」晴久「今は大丈夫、いつまでも気にしたってよくないし」池田「佐藤って、気が弱くてウジウジして泣き虫だけどピンチやトラウマには強いよな、いつまでも引きずらずに上手くアタマ切り替えるよな、ますます投手に向いてるな」晴久「いやそれは」