春香「晴久、向こうの道路に飛びうつれば助かるよ」晴久「いや」晴久は先端まで移動し、春香「遠い。そんな」奈良刑事「道路が切れているだろ」晴久「あぁ爆破されてたな、飛びうつるしかないが、ちょっと遠いな」奈良刑事「切断されている距離は110m、向こうの道路との高低差は15m」晴久「そうか」奈良刑事「遠すぎる、不可能だ、どうすれば」奈良刑事川島刑事「ヘリで救助に向かう方法があります」奈良刑事「無理だ、風が強い、その上、時間が足りない」、春香「どう、行けそう」晴久「無理だな」春香「どうして?」晴久「向こうの道路までは110m、高低差は15m、地球上の物体は下向きには決まった割合で速度を上げながら落下していく」春香「あ知ってる、重力加速度の9.8じゃない」晴久「そう、15m落下するのに、1.51秒、約1.5秒しかない、1.5秒で110m進まないといけない、ってことは」春香「1秒で約74m、時速に置き換えると」晴久「74×3.6で266.4キロメートル毎時になる」春香「266km」春香「でも、この車、首都高でポルシェとやりあった時、300は出てたやん270くらいなら」晴久「いや、距離が足りない」春香「そんな」、晴久「春香」晴久「打つ手がない」晴久「どうすればいいんだ」春香「晴久、助けに来てくれてありがとねどうせならやっちまいなよ」晴久「春香、ごめんな、オレのせいで」春香「いいよ晴久」晴久「春香」ラジオで台風情報が流れていた、晴久「あこれなら」春香「まさか」晴久「台風の風速は約30m」、