晴久がリトルに入団する半年前、八王子市内のとある小学校の野球少年団、ある日の練習試合、晴久「おぃ、下手くそ」二宮「ごめん」、次の打者が打ち返し、晴久がキャッチしセカンド、ファーストへ、ダブルプレー、二宮「佐藤、ナイス」晴久「三振、1回くらい取れよ」浦島「ナイス、佐藤」晴久「浦島君」二宮「佐藤、投手やったこと無いくせに、そういう言いかたないだろ、自分、投げてみろよ」晴久「投手なんか、やらないしオレ、投球指導も受けたことないのに、ってかオレは、投手に興味ないし」二宮「出来ないなら、バカにするのやめてよ」晴久「は、打たれるから、ダメなんだよ、投手なんか、クソだし」晴久「二宮君、ちょっと言い過ぎた、ごめん」二宮「佐藤、わっかたよ、お前、来年、リトル入るんだろ」晴久「うん」二宮「リトル入ったら、投手やれよ」晴久「自信ないし」二宮「何言ってんだよ、俺にあれだけ言っておいて、逃げるなよ」、夕方、晴久が投球練習をしていた。二宮「佐藤…」二宮「何か?遠いなまさか…18mかよ」二宮は立ち去った。翌年、3月下旬のある日、二宮は八王子リトルの山下監督に電話をかけた。二宮は山下監督に事情を話した。二宮「佐藤はアタマが良いから、手の内は隠してほしい」山下監督「わかった」、少年団、最後の練習が終わり、晴久が帰ろうとすると、二宮「佐藤」晴久「二宮くん」二宮「リトルではピッチャーやれよ、オレは知ってるよ、必死に練習してたん、コントロールいいし球速かったよ」晴久「な二宮くん、でも、僕」二宮「心配すんなってマウンドで泣いたら、バックが助けてくれるよ」晴久「うん」