手を差し伸べ、女の子を立たせた一樹。


――茶髪のショートヘア……顔も可愛いじゃん
「大丈夫?」

「サンキューな♪俺は葛西 アケミ。アケミでいいぜ」



――は?俺?この男っぽい喋り方の女の子が、さっきまで小さく震えてた子か!?
「あ……あぁ。俺は羽田一樹。じゃあ大丈夫そうだから俺は帰るね」


「一樹か♪後でお礼するからな。あっ!!やっべーもうこんな時間かよ……またな一樹」

――またな…ってまたどこかで会うみたいな別れ方だな。まぁお礼は期待しないで待ってるか。


一樹は来た道を戻り、コンビニに寄ってから帰る事にした。