自宅に戻った一樹は、急いで部屋に行きパソコンの電源を入れた。

「麗華……事件……」

鼓動が早まりながら、検索ボタンを押した。

――どっかの掲示板に当たったな……
「な……何だよ…コレ」

『麗華学園監禁・レイプ事件』

――昨年……当時麗華に通う2年生だった男子高校生をリーダーに集まったグループ10人で麗華を制圧……体育館に監禁された女子高生全員が解放されたのは丸1日後……レイプ被害に遭ったのは男がいたクラスに集中していた。


「俺の前にも男がいた。そいつがこんな事したから俺が転校してきた時、あんなに脅えてたのか……尾崎の男嫌いもこれが原因だろうな……」


一樹は、ハンガーに掛けられた制服に着替え、学校へと向かった。

――婆ちゃんの考えも今は分かる……他の男を入れるのが怖かったんだ。
「何とか、俺を信じてもらわないとな……」