地獄のハーレム

病室から海を眺めると、日が沈みかけ、辺り一面オレンジ色に染まった。

「そろそろ帰らないと暗くなっちまうな」

「そうね。帰ろうか美紀」
「うん♪先輩、退院したら私のクラスにも遊びに来て下さいね」

「う゛……それはそれで勇気がいるな……まぁ頑張るよ」


「羽田……明日また来る…」
「あぁ…サンキューな。気をつけて帰れよ」

「……うん」

扉が締まり、1人になった病室……
一樹は横になり目を閉じた。

……………
………


『一樹知ってるか?』
『何が?』

『女子高に通う半分以上は、男を寄せ付けようとしないんだとさ♪』

『いきなり何の話だよ……それってレズって事か?』
『あぁ。男なら一度は憧れる女子高も現実はこんなもんさ』

『別に憧れねぇよ。だってサッカー出来なくなるだろ』
『お前らしいな♪』