その夜……

「う〜ん……もしもし……」
「あっカズくん?もしかして寝てた?」

「帰ってきてからすぐ寝てた。どうしたの?」


「帰り、由紀とケンカしなかったかなって……」
「大丈夫だよ……大人しく帰ったから」

「良かった〜♪あ…そうだ!明日一緒に学校行こう?」
「良いよ♪じゃあ商店街に集合しようか」

「うん♪じゃあおやすみ〜」
「おやすみ〜」

電話を切るとすぐに着信が入った。

「もしもし…?」
「俺だよ」

「修也か。どうした?」
「お前声が変だな。もしかして寝てたか?」

「あぁ。爆睡だったよ……」

「学校どうだった?」

――学校……まぁヘタに嘘ついても仕方ないか……
「女子高……だったよ。国立目指すどころか、サッカー部すら無い高校だ……」

「マジ……かよ。じゃあお前の夢は……」