「俺、卒業したらじいちゃんの工房で大工やろうと思うんだ」
「そう♪別に私は反対しないわ。一樹がしたい事したらいいと思う」

母親は一樹を優しく見つめ、息子の話を尊重して聞いていた。
「それで、由紀と結婚したいって思う」

「今回の目的だったわね。由紀ちゃんのお母さんはどうですか?」
「私は2人の結婚を認めたいです。由紀は昨年の事件後、男性が嫌いになってしまって……そんな由紀を救ってくれたのが羽田くんなんです」

「私も大賛成♪2人の結婚を認めるわ」

一樹と由紀の表情が明るくなり、手を取り合い喜び合っていた。
「由紀ちゃんも一樹でいいの?」
「はいっ♪一樹じゃなきゃ嫌なんです」

「まぁ♪お熱いわね。それなら私は今からでも一樹と一緒に住んでもいいと思うのだけれど」
「私もそう思います。急に結婚して一緒に住むよりかは今からでも一緒にいた方がいいんじゃないかしら」

「はいっ!来年はバイトでお金貯めたいと思います」
「私も一樹をいっぱいサポートします」

「やったぁぁあ♪お兄ちゃんとお姉ちゃんが結婚する〜」
「やったね美希ちゃん♪これからは家族になるんだよ。学校では理事長だけど、今はおばあちゃんって呼んでもいいのよ」
「おばあちゃん!やったぁぁあ。お兄ちゃん、お姉ちゃんおめでとう」

「ありがとう美希ちゃん」
「ありがとう♪帰ったら私は居ないけど寂しくない?」

「ちょっと寂しいけど大丈夫♪お兄ちゃん家遊び行っていい?」
「あぁ。いつでもおいで♪俺も由紀も待ってるからね」
「うん♪」