次の日、誰よりも早く教室に入ったのは一樹と由紀だった。クラスメイト一人一人の驚きと喜びの顔を見るために

「スゲーよ一樹〜!!みんな見てみろよ」
「うわぁ♪これ、羽田くん一人で?」

「あぁ。たまに由紀にも手伝ってもらってな」
「か…一樹!!」
「ヤバっ…」

アケミがニヤニヤしながら一樹を見る。
「一樹〜今由紀って呼んだな♪どうなってんだ?」
「どうって…(アケミ…本格的にいじって来たな)」
「そうだよ〜最近羽田くんと由紀仲良いよね〜」

一樹はしばらく困惑の表情を浮かべる。
「分かったよ言うよ。俺と由紀は付き合ってる」
「きゃ〜やっぱり〜♪」
「ねぇねぇいつから?」

「夏休みから。みんな隠しててゴメンね」
「良かったね由紀♪おめでとう。由紀は絶対彼氏作れないって思ってたから」
「ありがとう」
「でも最初から何となく分かってたよ。羽田くんが転校してきてすぐ入院しちゃった時ね、由紀すぐ追いかけて。ドラマみたいだったなぁ」

「ねぇ羽田くんは由紀のどこが気に入ったの?」
「普通に可愛いだろ♪」
「うおっマジか♪そんな恥ずかしげもなく」
「一樹、みんな調子乗っちゃうからやめてよ。ほら、あと一週間でお店にしなきゃいけないんだから早く準備しよっ」

『お〜!!!!』