｢カズくんのお婆ちゃんって理事長だったんだね〜知らなかったよ｣
｢一樹〜元気ないぜ？昨日ヤンキーぶっ飛ばした元気はどうした｣


周りの視線を集めながらも、一樹に親しく話しかける２人……一樹の発する言葉全てに、全員が聞き耳を立てる。

｢んなの出るわけねぇだろ。俺の夢はな、国立競技場で高校サッカー選手権に出る事だったんだ……弱小高校ならまだしもサッカー部すら無い…｣
――くそ……泣けてくる。


｢カズくん………｣
｢わりぃ…一樹｣


――分かってる。悪いのはメイちゃんでも無ければアケミでもない……もちろん婆ちゃんだって。
｢良いって……｣


｢カズくん…こうなったら１日でも早くみんなと仲良くなろうよ。私の親友を紹介するね!!由紀〜こっち来て〜｣

｢ちょっ……メイ!!私はいいって｣