教室に戻った後も、熱が冷めやらないまま一樹の回りにクラスメイトが集まっていた。
「びっくりしたよ~」
「羽田くんマジ最高♪」

「アケミとなみんなを驚かせようって計画したんだ」
「アケミなら考えそうだよね」
「どういう意味だよ~‼」

一樹の目に見えたのは、遠くの方で一人で居るメイ。由紀とアケミの輪に入れず少しクラスメイトとも距離があった。

ーー次はここだよな。早く付き合ってること理解してもらわなきゃ。

……………………
………………
……
放課後、帰り支度をして帰ろうとする一樹。先に教室を出た由紀と校門で待ち合わせていた。
「カズくん!一緒に帰ろう?」
「ごめん!今日ちょっと用事があるんだ。またねメイちゃん!」

バッグを持って教室を出た一樹の背中を見つめ顔を沈めるメイ。
「カズくん……」

………………
「お待たせ由紀」
「遅いよ~‼」
「メイちゃんに捕まった。逃げてきちゃったけど」
「そっか……」
「大丈夫か?由紀」
「大丈夫♪ほら、せっかく久し振りに一緒に居られるんだから暗い顔はナシ」
「だな♪帰り商店街で買い物していこう。冷蔵庫何もないや」
「うん。一樹料理しないもんね~」