「えっ!?」
「嘘でしょ……」
「何で……」

「羽田一樹です。よろしくお願いします」
――最悪だ…………出来ることならタイムマシンを発明して過去に戻りたい。

『男〜〜〜!?』
大慌ての教室……中には、教室の後ろの方まで逃げる生徒もいた。

――朝、ヒソヒソ話していたおばさん達の意味も…職員室の先生の驚いた顔も…初めての制服の意味も……全て繋がった。
だってここは……
「女子高……」


「なっ……何で男が転校してくるんですかっ!!!」
「まぁまぁ落ち着いて……」

「落ち着いていられませんっ!!去年の事もう忘れたんですか」

「忘れてなんかいませんよ」
「理事長……」
「婆ちゃん…」

「彼は……私の孫です。私は、近い将来…ここを共学化したいと思っています。だから、試験的に彼を仕向けました」


――仕向けたって……婆ちゃんにはめられたって事かよ…

「私は、彼ならきっとこの学園になくてはならない存在になると信じてます。だから、みなさんも私を信じてください」