地獄のハーレム

院長が退室し、祖母に顔を向けると、幼い日に一緒にいてくれた時と同じ優しい顔で見てくれた。
「婆ちゃん」
「良かったね一樹。麗華が一樹を認めてるよ」
「うん。早くみんなに会いてぇな」

コンコン……
「失礼しま~す。あ……」

次に病室に入ってきたのは、一樹が一番会いたかった由紀だった。
「由紀、来てくれたのか♪」

「一樹……気がついたんだ……一樹~!!」
「イテテテ……由紀、痛いって」

嬉しさのあまり一樹を思い切り抱き締めてしまった由紀は、慌てて離れた。
「おやおや♪」
「理事長……すいません」

「良いのよ♪付き合ってるのかい?」
「え!?あ…はい。やっぱり学園ではマズイですか?」

「そんなことないわよ~女子高だから、学園内で異性と付き合ったらいけないって校則ないから」
「女子高を逆手にとったな」

「じゃあ私はお邪魔だろうから帰ろうかね」
「そんな邪魔だなんて……」
「良いのよ。一樹も大丈夫そうだし安心したから。一樹の隣にいてあげて」

「はいッ!ずっとずっと一緒にいます」
「まぁ♪私はひ孫の顔見るまで頑張ろうかね」