地獄のハーレム

「一樹!!一樹~一樹~」

体育館を抜けると教師達の前に運ばれていく一樹が通る。
理事長はずっと担架の横で声をかけ続ける。

「ご家族の方ですか?」
「はい、祖母です」
「では、救急車へ……同行してください」

「一樹!!俺たち……今まで力で押さえつけられてたけど…………今はお前が傷つく方がよっぽど嫌だ!!」
「カズくん!!もう怪我しないで……」

ーーみんな……ありがとう。やっと……本当にみんなの麗華の一員になれたかな。
泣くなよアケミ、メイちゃん……今度はみんなで笑顔になる方法を考えよう。

「病院の手配は出来てます。早く乗って」

救急車は急いで学園を抜け、病院へと進んだ。