地獄のハーレム

♪♪♪~♪♪♪~

ーー誰だよ……婆ちゃん?説教か?
「もしもーー」
「一樹、大変だよぅ。また来たんだ!去年の犯人が!!今みんなを体育館に」

「嘘だろ……分かった!すぐ行く!!」

電話を切り、寝間着代わりにしていた浴衣姿のまま家を飛び出した一樹。
「由紀!!待ってろ!今行く」

商店街に入ると……
「羽田くん!!学校が……」
「分かってる!!」

「羽田くん、これ使って!!」
「原付?助かる」

「羽田くん待ってくれ!わしゃしがない刀鍛冶だ……あの学園の痛ましい事件……次に起こったらこの刀で乗り込むつもりじゃった。君に託す。あの子達を救ってくれ」
「じいさん、ありがとう!必ず助ける」

一樹は刀を背負い原付に跨がりアクセルをひねった。

数分後、校門前まで来た一樹、入口は規制線が貼られ、心配そうに見守る町の人達が見えた。
「どけぇぇぇ!!!!」

「何だ?」
「羽田くん!?学校にいたんじゃ……」
「キミ!!入ったらダメだ!!」

「うるせぇ!!どけぇぇ!!!!」
思いきり原付のまま規制線を破った一樹は、体育館へと急いだ。