「じゃぁ俺行くわ。」


「メイちゃんのとこ?」

「うん。」

ケンがボタンをとめる仕草はどこか色っぽくて。
だけどこれも全部彼女のものだと思うと、悲しいだけだ。

「いい加減こんなことやめなよ。メイちゃんが知ったら悲しむでしょ?」

「大丈夫。俺、メイの前ではすっげー優しいから。」

じゃぁ今のあんたは冷たいってこと?なんて言うわけもなく、黙って彼を見送った。

さっきまであんなに熱くなってた体も急激に冷めてゆく。


他にもセフレ作っちゃおうかな。

そしたらこの気持ちもどうにかなるかもしれない。

それくらい、いつのまにかあたしはケンに夢中になっていた。