先輩!今日も超かっこよかったですねジン!」


若菜ちゃんが仁の事をそう呼び捨てただけで嫉妬してしまう自分がいた。


「そうだっ、先ぱぁい!」


でた!その甘えた声に嫌な予感……。


若菜ちゃんは胸の前で手を合わせ、祈りのポーズでこう言った。


「ジンにお願いしてケンちゃん紹介してもらえないですかねぇ!?」


「えぇ!?」


「ちょっと会う機会作ってもらうだけでいいんで!」


「やっやだよぉ…。」


「先輩ばっかりずるい~!」


「なっ何がずるいの何が!」


「だって最近ジンとイイ感じなんでしょ!?私にも幸せ分けてくださいよぉ!」


「べっ別にイイ感じじゃないし!」


冷やかすような目で私を見る若菜ちゃん。


「だって今夜のクリスマスライブ、招待されたんでしょ~?」


そっそれはそうだけど……


「先輩はいいですよ~ジンとお隣りさんだし!そんなの普通有り得ないですよ?!」


「そっそれは、たまたま偶然でっ……。」


「変わって欲しいぐらいですよぉ~そこを私は百歩譲ってケンちゃんでいいって言ってるんですよ?」


いや、かなりケンちゃんに失礼だから……。


「ね!ちょっとだけ!聞いてみて下さいよ!」


「うー……、わかったよ。」


若菜ちゃんのパワーに押され、結局オッケーしてしまった。


でも……うまくいく保障はまったくナイ。。。