「次あれ乗ろ!」


「ちょっちょっとごめん。」


私は変な緊張と久しぶりのジェットコースターで、気分が悪くなってしまいその場に座り込んだ。



「千秋大丈夫?」


「……うん、ごめっしばらく休む。」


すると黙って様子を見ていた仁が口を開いた。


「お前ら行ってこいよ、俺がこいつ見てるから。」


こっこいつ……?


あんたの所有物かっての!


「やっでもぉ…」


渋る晃の肩を晶子がポンポンッと叩く。


「じゃっお願いします!」


「え!?」


そう言って晶子達は園内に消えていった。



晶子が私と仁をくっつけようとしているのががわかった。


「はぁ……ぎもぢわるいっ。」


「吐くなよ。」


何よぉ…その言い方


もう少し労ってくれてもいいじゃんよ~!


「楽しみにしてたのになぁー。」


「ふっ……いい想い出ができてよかったな。」


ムッ!


でた!


鼻で息を抜く笑い。


「うっうぅ…!」


ムカついたらまた気持ち悪くなった。



今日の私、最悪……。


しばらく風に当たっていたら少し気分がよくなった。


「はぁ…なんとか大丈夫そうだ。」


「行くか。」


立ち上がり、ふと前を見て私の足はまた止まった。


後ろからついてこない私に気付いた仁が声をかける。


「おい、どした?」


手が震え出した。


私の目に飛び込んできたのは、弘人と水原紗枝・・・だった。