そして迎えた日曜日――


朝からドキドキだった。


まるで高校生が初デートを迎えるみたい。


玄関のドアを開けるとちょうど仁が出て来た。


「……はよう。」


「おぅ。」


久しぶりに気まずい。


二人は何故か無言のまま、マンションの下に降りた。


下には、すでに晶子と晃が待っていて、大きく手を振っている。


挨拶も程々に、晃の車に乗り込みいざ出発。


後部座席で私と仁はお互い窓の外に目をやっていた。


やっぱ気まずい……


遊園地に着くと、晃と晶子が場を盛り上げようと私と仁の腕を引っ張ってジェットコースター乗り場に連れて行った。


『行くぞー!』


『キャー!』


前の席ではしゃぎまくる晃と晶子。


その後ろで緊張気味の私…顔が強張ってるのがよくわかる。


隣りを見ると、楽しそうな表情の仁。


生暖かい風が仁の髪を揺らす。


太陽の真下で見た仁の横顔。


綺麗だな……。



仁が微笑んでいるのを見ると、何故か少しホッとした。


“ガタンッ…”



んっ……



隣の誰かさんに見とれている内に、ジェットコースターは頂上に差し掛かり、心の準備もないままに・・・



急降下した。



『ウギャー!!』