キミのとなり。

それは、薄いピンク色をしたスエード調の小さな四角い箱だった。



ドラマとかで見たことがあるような…



ほらっ、よく男性が主人公にプロポーズする時に差し出すやつだっ…



プロッ……ポ…



えっ―…




えぇっ!!!



“キャー!!”



当の私がまだ理解していないのに、何故か会場からはキャー!!という、まるで全てをわかったかのような歓声が沸く。



正面で固まっている私に仁は話しを続ける。



「本当はこれ、誕生日に渡すつもりだったんだ。」



「……へっ?」


どっどうしよっ…



頭が回らない。



仁はマイクを脇の下に挟み、両手でその小さな箱を開けて見せた。



「……っ!!」



えっ―…



そこには、キラキラ輝くダイヤの指輪が入っていた。



「どっどうしたのこれ…」


興奮で指輪を差した指がブルブルと震えている。



「言っとくけど、一回しか言わねぇからな。」



えっ……



会場のファンは息を潜めてステージに見入っている。


大勢のファンが見守る中、仁は落ち着いた口調で口を開いた。