「仁っ!」
私は咄嗟に仁の肩に手を回し、体を支えた。
上半身を少し起こした仁は、もう一度佐田さんに真剣な眼差しで話しをした。
「…佐田さん。俺、千秋が好きです。……こいつを愛してます。」
「…仁。」
佐田さんは呆気にとられて返す言葉さえ見つからない様子だった。
「だから……俺は、この先もずっと…こいつと居たいと思ってます。」
仁の言葉はとても深く、揺るぎがなく……
強い決心に満ちていた。
「俺達を……認めてください。」
仁は座った状態のまま、佐田さんに頭を下げる。
それを横で見ていた私も、咄嗟に頭を下げてこう言った。
「私もっ…同じ思いです。お願いします!」
一瞬空気が滞る……
そして、しばらくして佐田さんが口を開いた。
「悪いけどできないわ。仁、あなた現実が見えてないの!?そんな浮かれた事言ってられる立場じゃないでしょ!?せっかくここまで築き上げて来たもの、こんな子一人の為に無駄にするつもりなのっ…!?」
「もういいだろっ!!」
その時―
佐田さんの背後でさっきまで黙って話しを聞いていたケンチャンが口を開いた。
驚いて後ろを振り返る。
「なっ何がいいのよっ!」
「現実が見えてないのはあんただよ…、佐田さん。」
「…はっ?」
ケンチャンはハァーッと俯き加減に深く溜息を付くと、ゆっくりこちらに近づいて来た。
そして、そこにあった鞄から何やら何枚か束になった便箋のような物をテーブルに置いた。
“バサッ”
佐田さんは訳がわからず、きょとんとしている。
「これ、事務所に届いたファンからの手紙です。」
えっ…
「……手紙?」
ケンチャンはその中の何枚かを開けてテーブルに広げた。
私は咄嗟に仁の肩に手を回し、体を支えた。
上半身を少し起こした仁は、もう一度佐田さんに真剣な眼差しで話しをした。
「…佐田さん。俺、千秋が好きです。……こいつを愛してます。」
「…仁。」
佐田さんは呆気にとられて返す言葉さえ見つからない様子だった。
「だから……俺は、この先もずっと…こいつと居たいと思ってます。」
仁の言葉はとても深く、揺るぎがなく……
強い決心に満ちていた。
「俺達を……認めてください。」
仁は座った状態のまま、佐田さんに頭を下げる。
それを横で見ていた私も、咄嗟に頭を下げてこう言った。
「私もっ…同じ思いです。お願いします!」
一瞬空気が滞る……
そして、しばらくして佐田さんが口を開いた。
「悪いけどできないわ。仁、あなた現実が見えてないの!?そんな浮かれた事言ってられる立場じゃないでしょ!?せっかくここまで築き上げて来たもの、こんな子一人の為に無駄にするつもりなのっ…!?」
「もういいだろっ!!」
その時―
佐田さんの背後でさっきまで黙って話しを聞いていたケンチャンが口を開いた。
驚いて後ろを振り返る。
「なっ何がいいのよっ!」
「現実が見えてないのはあんただよ…、佐田さん。」
「…はっ?」
ケンチャンはハァーッと俯き加減に深く溜息を付くと、ゆっくりこちらに近づいて来た。
そして、そこにあった鞄から何やら何枚か束になった便箋のような物をテーブルに置いた。
“バサッ”
佐田さんは訳がわからず、きょとんとしている。
「これ、事務所に届いたファンからの手紙です。」
えっ…
「……手紙?」
ケンチャンはその中の何枚かを開けてテーブルに広げた。
