キミのとなり。

「あぁー、んもぅいいよ!こうして仁が目を覚ましてくれたんだもん。サイッコウのプレゼントだよ!」



「…あ?それもそうだな。」



「ちょっと!」


「フッ・・・」


目と目を合わせて笑い合う。



ごくごくありふれた事なのに…



なんて幸せな気分。



その時だった―



“さっ佐田さん!”



廊下でそう叫ぶケンチャンの声がした次の瞬間、ガラッと勢いよく病室のドアが開いて、ここにいるはずのない佐田さんが入って来た。



ズカズカと私に歩み寄る。


「きょっ今日は仕事で来られないんじゃっ…」



ケンチャンが佐田さんの背中に向かってそう言った。


「そろそろ目を覚ますような予感がしたから、早めに切り上げて帰ってきたのよ。それに、なんだか嫌な予感もしたもんだから…」



そう言いながら鋭く私を見ている。



「……さ、佐田さん。」



ベッドの上から仁が声をかけた。



「ジン……よかったわ!これで一安心だわ。」



途端に佐田さんの顔色が変わり甘い声でジンに近づく。



「しばらくはゆっくりなさい。仕事の事は退院してからゆっくり考えればいいから。」



「……すいません。」



「ファンのみんなもあなたが戻ってくるのを待ってるのよ!?だから、今は早く体を回復させることだけ考えて!」



「……はい。」



優しい目でウンウンと二度頷くとまた顔付きが変わる。