キミのとなり。

そわそわと病室の前で行ったり来たりを繰り返す。



「千秋ちゃん大丈夫だって!落ち着いて。」



「うっ…うん。」



ケンチャンにそう言われて少し冷静さを取り戻す。



「本当よかったね。」



ベンチに座ったケンチャンがとっても優しい目でそう言った。



うん、本当によかった。



このまま目覚めないんじゃないかって……



何度そう思った事か。



夢じゃないんだ。



本当に仁は戻って来たんだ。



“ガラーッ”



しばらくして病室のドアが開いて中から先生が出て来た。



「先生っ…。」



思わずケンチャンと二人で先生に駆け寄る。



「もう大丈夫でしょう、意識もはっきりしてますし。後は体力が完全に回復するのを待って、そうですねー…一ヶ月後ぐらいには退院できるでしょう。」



それを聞いた途端、また私の目からじわじわと涙が溢れてきた。



「あっありがとうございましたぁっ!!」



私とケンチャンは深く先生に頭を下げる。



「中へどうぞ。」



病室から看護師さんが顔を出してにっこり笑いながらそう言った。



なんだか初対面を果たす時みたいに、緊張して体がガチガチに固まっている。



「行こう、千秋ちゃん。」


そんなガチガチの私の肩をポンと叩いてケンチャンが言った。



「うっ…うん。」



一歩一歩病室に足を進める。



病室の入口からベッドを覗くと、そこには確かに目をしっかりと開けた仁がこっちを見ていた。



仁と目が合うと、またポロポロと涙が流れ出だす。



思わず立ち止まる私の背中をケンチャンは前へ押し進めた。



ベッドの前まで来て、先にケンチャンが声をかけた。