キミのとなり。

「…よかった。……グスッ…よかったよぉ。」



ホッとして全身の力を失い床に崩れ落ちた。



「千秋ちゃんっ大丈夫?」


「…グスッよかった…ほんと。」



「うん、よかったね。」



崩れ落ちた私の背中を摩りながら、ケンチャンは優しい声でそう言った。



「……き。」



えっ…



ベッドの上から聞こえた声に一瞬泣くのを止めた。



「ち……っあき。」



仁が私を呼んだ―…



“バッ…”



私は勢いよく立ち上がりベッドの仁の顔を覗き込む。


「仁っ…!」



仁は優しい目で私を見ていた。



「……ご…めんな…、しん……ぱ……かけ……て。」


必死に言葉を並べる仁…



私はただ首を激しく横に振った。



「……よかったっ…グスッ…ほんとっ……よかったぁ…」


ただ手を握ってそう言った。


こんな時に、こんな簡単な言葉しか出てこない……



だけど、一番素直な気持ちだった。



「それでは、少し診察をしますのでしばらく外でお待ちください。」



聴診器を耳にやりながら先生がそう言った。



「じゃ…ちょっと外に出ようか。」



「……うん。」




ケンチャンに両肩を持たれ繋いだ手をゆっくり離した。



不安だった…



また眠ってしまうんじゃないかって……



私はケンチャンに背中を押され、ゆっくり病室を出た。