キミのとなり。

その先に見えて来た店の扉に手をかける。



“ガチャッ”



《いらっしゃいませ》



扉を開くと、あの日の光景が広がっていた。



カウンターのマスターの笑顔もあの時と同じでホッとした。



「あのっ…待ち合わせ、なんですけど。」




《では、こちらにどうぞ。》



優しい笑顔のマスターはカウンターの席に私を案内した。



《お飲みものはお連れ様がいらしてからになさいますか?》



「あっ…はい!」



マスターはにっこり笑って頷いた。



席に着くと時刻を確認。



7時40分か…



ちょっと早かったかな…



鞄から携帯を取り出してテーブルに置く。



着信はない。



仕事、長引いてるのかもなー…



私はただひたすら仁が来るのを待った。



“ガチャッ”



店の扉が開く音がして、慌てて目線を向ける。



仁っ……



《こんばんは~配達です!》



《あっそこに置いておいてください。》



ガックリと肩を落とす。



なんだ、違った…



ハァー…



私が大きく溜息を着くと、それを見たマスターがカウンター超しに声をかけてきた。