「タマは誰かさんと違って黙って私の話し聞いてくれるからね!」



「…あっそ。」



そう言って仁はバスルーへ向かった。


ったく……!こっちの心境も知らないで。


あの筋金入りの口の悪さ、なんとかなんないのかな!


しばらくして、お風呂から上がった仁がテーブルに着いた。



私は無言で出来立ての料理を差し出す。



「……。」



そのあまりに不自然な私の態度に仁が口を開く。



「なんだよ。」



「何が?」


遅れて仁の正面に腰掛ける。



「何むくれてんだよ。」



「別に、むくれてない。」


私の意味不明な態度にイライラし出した仁は、うっとうしそうな表情で食事に手をつける。


「…………。」


「…………。」



気まずい空気の中黙々と食べ続ける二人。



私、なんで不機嫌なんだ?



あぁ~自分でも意味わかんない……。



仁に嫌われちゃうよぉ~。