どうしてだろう。 どうしてなんだろう。 きみが 隣にいる君が 僕の知っている君とは違うみたいで。 「……」 「……」 君の小さな白いミトンが、歩調に合わせてゆったりと揺れている。 「……あ」 あ…? 君から漏れた小さな声。 「あー…ゆき、降ってきた」 「え?…あ、本当だ」 空から落ちてくる白い塊。 まるで綿菓子のように 水分など含んでいないように ふわふわと降りてきた。