この場所で過ごして 5




「じゃあ今だけ信じてよ!」


「え?」


「僕は乃香のこと大好きって今だけでいいから信じてよ!」



勝利くんの目は涙目になっていた。



「僕…乃香見たとき安心したの…」


「え?」


「ママがどこか行って1人で怖くなってたとき乃香見て僕安心したんだ」



勝利くんはニコッと笑う。


この子は強い…


お母さんが戻ってくるかもわからない。


こんな知らないやつのこと信じてる。


あたしたちといれば大丈夫そう思っているのかもしれない。


そして自然とあたしの手は勝利くんの頭に触れていた。