〜優花side〜


ガヤガヤ…


今は休み時間か…。


ガラッ


私は自分の席に向かった。
ふと、隣の席を見ると…女子に囲まれてる瑛斗の姿が。


「瑛斗くんって前はどこの学校だったのー?」


「鴬華学園だよ。」


「え!すっごーい。」


「そんなことないよ。」


何よ…。
キャラ変わりすぎ。


私は机からガムを取り出し、口に入れた。


んー。おいしぃ。
やっぱミントが一番。


「中野さん。」


瑛斗が私を呼ぶ。


「……何か?」


「次の授業のとき、一緒に組んでもらえないかな?」


あ、次は英語だっけ。


「私、参加しないから。他の女子誘って。」


「あ、うん。分かったよ。」


すると、1人の女子が私に何か言いたげに見てきた。


「なんかあんの?」


「あ、いえ…。」


「だいたい、そんな群がる余裕あるなら勉強したら?」


女子が俯いた。


今、一瞬睨んだ…。


私は相手の髪を掴んだ。

「文句あんならいいなよ。ウザい。」


「ひっ…。すみませんっ…!」


私は髪を離した。


あーっ!
ムシャクシャする!


「中野さん、やり過ぎだよ…。」


そう言って、瑛斗が女子の頭を撫でた。


「…!この猫かぶり!」


私は教室から飛び出した。


バンッ


「わっ!ビックリした!」

「何キレてんの?」


「べ・つ・に!!」


「「…。」」


「優花、どうしたんだよ。変だぞ…。」


「変!?変なのは侑でしょ!?」


「ちょ…。落ち着け…。」

侑が私の頭を撫でる。


「はい…。」