〜優花side〜


朝。


……これはヒドい。


昨日、泣きじゃくったので顔がヤバいかなって思い鏡を見たら……。

案の定。
目は真っ赤に腫れている。

どうしよう…。


コンコン


え、誰!?


「は、はい!!」


「優花?入るぞ。」


「え、ちょ…カチャ。


瑛斗は私を見て、固まった。

そして、こっちへ来た。


見られたー!
てか、こっち来たー!


「ゴメンな…。」


そう言って、私の目元を撫でた。


「………え?」


「俺のせいだよな。こんなになるまで泣いて…。ホントゴメン…。」


なんで…。
なんでよ…。


「どうして私が弱っているときに優しくするのよ……?」


「…。」


「ほっとけばいいじゃない…。」


「出来ない。」


「なんでよ……!!」


目が潤む。


「なんでよ……。」


そして、涙が頬を伝う。

瑛斗は私を抱き寄せた。


「や…めて。離してよっ…。」


「…。」


瑛斗が腕の力を強めた。


「…っ。あんたなんか大嫌い……っ!!」


「ゴメン。」


「うぅ…。」


「好きだ。頼むから…そばにいてくれ。」


瑛斗は優しく呟いた。


「…私は、負けたっ…から…文句は言え…ないっ。でもっ……」


「うん。」


「転校はっ……したくない!!」


「分かった。転校はしなくていい。だから…。……俺のそばにいてくれ。」


「分かった…っ。」


私は瑛斗の背中に腕を回し、泣いた。

そして、私は次の日から学校に行くことになった。